名主川 千恵さん➁

➀前回のお話しはこちら

chie nanushigawa 81年生れ
淡路島生まれ 京都の和菓子屋で手作り和菓子を作る仕事をしています
見て楽しい、食べて嬉しい和菓子を作ります
季節の移り変わりや花鳥風月、旬の食べ物や本の一節など日常にヒントをもらい、考えた和菓子です
楽しんでいただけたら嬉しいです
(instagramより)


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茜いろの朝
ねりきり 赤こしあん 和栗の渋皮煮

    


名主川さんに和菓子についてのお話をお聞きしました。
※何回かに分けてこのブログで掲載していきます。 前回➀のお話しはこちら

(マルクト)職業としてお菓子を作ろうと思ったのは、いつごろですか?また、それはなぜですか?
(名主川)
大学生の頃、月の行事の研究のため、鹿児島県に調査を兼ねた一人旅をした時です。
出会って、親切に教えていただいたお母さんが、何日か宿で過ごして帰る日、大きな
おはぎを6つ、持たせてくれました。
旅立ちの日、別れの際に持たせてくれるのがあんこたっぷりのおはぎというのに「なんか日本人だなあ」と、しみじみ思いました。

一期一会の出会いと別れの場に、ふさわしいと思いました。

そこから、和菓子が気になり始めました。
もともと、お餅もあんこも大好きでしたが、自分で作りたいと思うようになったのが、この頃くらいからです。

(マルクト)興味深いお話です。月の行事の調査とは、民俗学でしょうか?

(名主川)民俗学です。月と人との生活の関わりに興味がありました。
その時は、八月の十五夜に行われるソラヨイという行事を見に行きました。
ソラヨイは、相撲の原型とされていて、「ソラヨイ、ソラヨイ」と歌いながら子供たちが踊ります。


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菊日和
山芋 練り切り きんとん  赤こしあん

(マルクト)民俗学を研究されていて、おはぎと巡り合い、和菓子に興味を持たれた名主川
さんにとって和菓子の魅力とは何ですか?
(名主川)懐が広いところです。
洋菓子と言われる、西洋のお菓子が日本に入ったので、「
和菓子」という言葉でまとめられていますが、和菓子と呼ばれるものの中は、全国 津々浦々の地域の風土の中で作られている多様なお菓子、おやつが含まれています。
茶道のお茶のお供に出される美しい上生菓子だけが、和菓子ではありません。

私は特に、地域性のある葉っぱを使ったお餅や、味のあるお菓子に魅力を感じます。

(マルクト)地域性のあるお菓子について,詳しく教えて下さい。

(名主川)地域性の葉っぱのお餅、味わい深いお菓子ですが、
私が個人的に、一番大好きな葉っぱを使ったお餅は、山帰来の葉っぱを使ったお餅です。
あんこを包んだお餅を、二枚の葉っぱで挟んだ形で、蒸したものです。

小さい頃から一番なじみのある、私の中で「和菓子」に分類されていた、おやつです。

葉もち、または、柏餅と呼んでいました。

この山帰来は、主に関西地方や四国のあたりで使われるそうですが、
他の場所でも、割と使われている葉っぱだそうです。
その他、朴の葉で団子を包んだ朴葉巻き、月桃の葉を使った、さねん団子
肉桂の葉を使ったけせん団子なども、地域性があり、おもしろいと思います。
味わい深いお菓子、は、地方のお菓子でいろいろありますが、
一番先に浮かんだのが、仙台にある石橋屋さんの、駄菓子です。
昔ながらの駄菓子を多数作られていて、
材料はどれも似通ったシンプルなものばかり、製法と見た目が違うだけで、それぞれ味も食感も異なり、しみじみと、噛みしめたくなる、美味しいお菓子です。
その他、東北地方のずんだ餅やもろこしと呼ばれる豆落雁も美味しいですし、
丁稚羊羹、甘納豆、干しいもや干し柿なんかも大好きです。

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    木地栗(きじのくり)
     栗渋皮煮



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by dematimarkt | 2018-10-10 22:13 | お菓子 | Comments(0)

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